映画、聲の形を見て


私は原作コミック聲の形全7巻を読んでいました
読んでいて、映画になると聞いた時は、必ず見に行こうと思いました
そして見てきました

コミックを読んでから程よく時間も開いていて、内容というか、話筋をうろ覚えで見たのですが、逆に楽しめました
でも原作を知っていると意識しなくても映画と原作を比べてしまうんですよね… 頭空っぽにして単純に物語を楽しめるようになりたいものです

流石京アニで、見せ方が上手いですよね
こっちやあっちからの視点、鮮やかな色、何気ない人の仕草、耳が不自由になると、こういう風に聞こえるのだろうかと考えさせてくれる響く低い地鳴りのような、鐘の振動するような音、とてもよかったです、私のような健常者だと体験する機会もありませんからこういう作り方はよいと思います、言い方が悪いかもしれませんが楽しめました

また、見ていて「ああ小学生ってこんな感じだよなぁ」とか、「こんな女子いたなぁ」とか自分の小学生時代のことも思い出されました、機会がないと自分の小学生時代なんて思い出すこともないですからね
小学生というか、子供はやっぱり自分たちと違うモノを排除しようとしますよね、多分本能なのでしょうが、大人になって学んでいけないことなんだと気付けば、そういうことをしなくなるのですがやはり、子供のうちは知っている世界も小さく、学校が世界みたいなところがありますから、いじめはなくならないと思います、それを大人たちがどう導いていってあげるかが重要なのではないでしょうか、作中の教師も、こんな先生本当にいるのかなぁとか見てて思いましたけどね
障害がある児童をみんなと一緒に学ばせたいと思う親御さんもいると思いますが、このようなリスクはあります
親御さんと教師、クラスの児童でよく話しあうことが重要だと考えます
また、子供は親の言葉は絶対と信じます
例えば親が、何々さんちは貧乏らしいと、ほんの少しでも話して、それが子供の耳に入れば、クラスではもうそのことが広まります、それがいじめにつながっていくこともあると思うんです、子供の前では誰かの悪口を言うことはご法度です
子供は信じます

題材は障害、いじめ、ここら辺だと思うんですが、この作品はその先もしっかり書いていて、「あぁ、自分もしっかりと前向いて生きていかないといけないな」と思わせてくれました
いじめていたのが、逆にいじめられる側になり、今まで自分がしてきたことに気付いたのでしょうか
また、友情を描いた部分がとても強く、恋愛より友情ものだと言っていいほどでした、トイレのシーンでは涙を流してしまいました、やっぱり友達ってこうだよなと、大切にしなくてはならないんだと思いました
人は人に迷惑をかけずに生きていくことはできませんからね、うまく頼りあって生きていかないといけません

健常者と聴覚不自由な方の恋愛を描いた"レインツリーの国"という有川浩さんの本を読んだ時にも思ったのですが、やっぱりなかなか上手くいかないことの方が多いと思うんです、ハンディキャップを気にしないと言っても、言われた方は本当なのかと、疑ってしまうと思います、1つ壁があることでやっぱり上手くいかないこともあるんですよね
手話もやっぱり気軽に覚えられるものでもないですから、覚悟がいるでしょう

原作では手話を翻訳してない場面もあり、読者を置いていくといくというか、知らないと本当にわからない、ああ実際こんな感じなのかと思う、とてもよいシーンがあります

尺的には映画で2時間弱ということもあり、見終わった後にやっぱり足らないかなと思いましたが、そこはしょうがないですよね、上手くまとまっていたと思います

見た人に、考える機会を与えてくれる、とてもいい映画だと思います

映画を見て、私の頭の中にあるものをそのまま吐き出したような、なんとも読みにくい文章だとは思いますが、共感してくれる人がいれば幸いです

しかし頭の中のものを全部書ききれてはいません、それを全て文章に起こす力は、私にはないのです、ももやもやした感じがまだありますが、この辺で終わりにさせていただきます